福祉の職種と仕事内容

高齢分野

①介護職

仕事内容

高齢施設等を利用している方の生活に必要なお手伝いをします。具体的には、食事をする際喉に詰まるのを防止するために見守り、時には職員が横に座り利用者が食事をしやすいように別の器にうつしたり、食べ物を利用者の口に運ぶお手伝いをします。
利用者の入浴時にはすべって転ばないように見守り、お湯の温度や体調に合わせて気持ち良く入浴してもらいます。また利用者がトイレへ行く際に付き添い、座りやすいように手を貸したりします。
他にも利用者の日中の活動として風船バレーや音楽を使ったりしたレクリエーション活動を行い、季節に合わせてお花見や紅葉狩りなど外出する機会もあります。

必要な資格

※資格不問(法人・事業所によっては、資格や経験が必要な場合があります。)
望まれる資格・・・介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士

②介護補助(助手)

仕事内容

補助的な仕事を主に行います。具体的には利用者に提供する食事を配り、食べ終わったら下げます。また施設内の掃除や洗濯などを行います。
主に福祉の仕事未経験の方や、シニア世代の方が活躍されています。

必要な資格

※資格不問(法人・事業所によっては、資格や経験が必要な場合があります。)

③訪問介護

仕事内容

ご自宅で生活している高齢の方のお手伝いをします。具体的には食事作り、掃除、洗濯、買い物等を通してその利用者が生活しやすいように支援します。それを「生活援助」と呼びます。また「身体介助」といい、お風呂に一人で入れない人のお手伝いやトイレへ行くときの付き添い等も行うものもあります。

必要な資格

介護職員初任者研修が必須(介護職員初任者研修を満たす資格であれば、他の資格でも可)
※生活援助従事者研修を修了している方であれば介護職員初任者研修を持っていなくても、「生活援助」の仕事のみ行うことが可能です。

④生活相談員

仕事内容

高齢施設等において利用者や家族からの相談に乗り、入退所の手続きとして書類の確認を行います。
直接利用者の介護や送迎業務として利用者を自宅へ送り迎えをする場合もあります。

必要な資格

社会福祉主事任用資格、社会福祉士、精神保健福祉士

⑤サービス提供責任者

仕事内容

訪問介護の利用を希望する方へ介護サービスの利用手続きや計画をつくり、訪問介護職員の勤務を決めたりします。訪問介護を利用する利用者とその家族をつなぐ役目となり、利用者や家族の希望に合った介護サービスが提供されるようにする大切な役割です。

必要な資格

介護福祉士、実務者研修、介護職員基礎研修(※旧課程)、ホームヘルパー1級(※旧課程)
(※旧課程について:現在廃止されているため取得することはできません。)

⑥介護支援専門員(ケアマネージャー)

仕事内容

利用者やその家族からの相談に乗り、介護を必要としている人が何をしたいのか、何ができるのか考えてこれからの計画を立てることが仕事です。その後にきちんとその計画が実施されているかどうかのチェックも行います。必要であれば計画の見直し等も行います。

必要な資格

介護支援専門員

障害分野

①生活支援員(介護職含む)

仕事内容

障害者が入所する施設等において、障害をお持ちの方が地域において安心して生活できるようにお手伝いをします。高齢者の介護とちがい、若年層から高年齢層を対象としています。生まれながらにして障害を持っている方もいれば、病気や事故で障害を持った方もいます。年齢や状態の違いのあるご利用者を対応するため、一人ひとりに適した丁寧な対応を行うことが大切です。具体的には、食事の際に喉に詰まらないように見守りを行い、利用者の入浴時にはすべって転ばないように付き添い、お湯の温度や体調に合わせて気持ち良く入浴してもらいます。また利用者がトイレへ行く際に付き添い、座りやすいように手を貸したりします。 他にも季節に合わせてお花見や紅葉狩りなど外出する機会もあります。

必要な資格

※資格不問(法人・事業所によっては、資格や経験が必要な場合があります。)
望まれる資格・・・介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士、社会福祉士など

②就労支援員・職業指導員

仕事内容

主に障害者支援施設や就労支援施設等において、利用者が就職するためや地域で安心して生活をするのを目標とし必要な知識や技術を身につけるための技術の指導や作業の指導を行います。具体的には、利用者とともに食品の製造(パンやお菓子作りなど)・園芸や陶芸、封筒にシールを貼るなど外部から依頼された作業などを行います。

必要な資格

※資格不問(法人・事業所によっては、資格や経験が必要な場合があります。)
望まれる資格・・・社会福祉主事任用資格、社会福祉士、精神保健福祉士など

③サービス管理責任者

仕事内容

主に障害者施設等において、利用者が生活する上でできることをさらに伸ばし、できないことをできるようにするために支援計画をつくります。また、計画している支援が実施されているか確認を行い、計画の見直し等も行います。事業所内で働いている職員に対して指導や、技術向上を目的とした研修の企画・実施等を行います。

必要な資格

サービス管理責任者(児童発達支援管理責任者)の研修修了者

④相談支援専門員

仕事内容

相談支援事業所や基幹相談支援センターにおいて、障害のある方が自立した日常生活や社会生活を送ることができるよう、障害福祉サービスなどの利用計画の作成、地域においてスムーズに生活を送ることができるような支援を行います。また、障害福祉サービスの計画の見直し等行い、障害のある方に合ったサービスなのかを確認します。

必要な資格

実務経験(※)+相談支援従事者初任者研修
※障害者の保健・医療・福祉・就労・教育の分野における相談支援・介護等の業務における実務経験(3~10年)

児童分野

①保育士

仕事内容

(保育所)
保育士は子ども達が安全で安心に過ごせるように遊びを考え、保育所での様子を観察、お世話を行います。保護者と子どもの情報を共有するために、少しでも変わったことや体調の変化があったら対応し連絡帳に書きます。また、子どもの成長に合わせてトイレトレーニングも行います。

※『認定こども園』について

『認定こども園』では保護者にかわって行う保育と、子どもの学校教育の目的とした機能を持った施設です。『認定こども園』で働くには「保育士資格」と「幼稚園教諭」の二つを持った「保育教諭」が必要となります。

※保育所と幼稚園のちがい

保育所は仕事などの事情により家庭で保育ができない保護者にかわって保育を行う施設です。共働き世帯など夕方までの保育時間、また保育所により延長保育を行っています。
それに対して幼稚園は子どもが小学校に入るまでの教育を目的として通う施設です。
(乳児院・児童養護施設)
子ども達の親代わりとして、食べる・寝る・お風呂・トイレといった生活に関わる部分のお世話をはじめ、教育、しつけを行います。また子どもの情報を共有するために、児童相談所や学校などと面談の日程調整等をします。他にも、遊びやレクリエーション活動を通して子どもとの交流を深めます。

必要な資格

保育士(幼稚園教諭は認定こども園の場合に必要な場合があります。)

②保育補助

仕事内容

主に保育所において早朝から預かる子どもの受け入れや、延長保育時間に保護者の迎えが来るまでお世話をします。また食事の時間では見守りや食事支援として子どもが食べやすいように器をかえ、一人で食べるのが難しい子どもには食べ物を口に運ぶお手伝いなどを行います。各保育所によって仕事の内容は異なります。

必要な資格

※資格不問(法人・事業所によっては、資格や経験が必要な場合があります。)
望まれる資格・・・保育士、子育て支援員など

③児童指導員

仕事内容

家庭の事情や障害などにより、児童福祉施設等で生活する子どもたちのお世話を親に代わって行います。具体的には食べる・寝る・お風呂・トイレなどの生活に関わる部分の指導、学習面でのサポートも行います。また、児童相談所や学校などと関わり子どもの情報を共有、面談の実施をするために日程調整等をします。他にも、遊びやレクリエーション活動を通して子どもとの交流を深めます。

必要な資格

児童指導員任用資格

④児童発達支援管理責任者

仕事内容

障害児通所施設や入所施設等において、子どもが生活する上でできることをさらに伸ばし、できないことをできるようにするために支援計画をつくります。また、計画している支援が実施されているか確認を行い計画の見直し等も行います。

必要な資格

児童発達支援管理責任者(サービス管理責任者)の研修修了者

保健・医療

①看護職

仕事内容

看護師は利用者の日常的な体温をチェックし入浴が可能かどうか判断したり、体調や薬の管理を行い利用者の身体と心の健康を医療の面から支えます。

必要な資格

看護師、准看護師

②理学療法士・作業療法士・言語聴覚士

仕事内容

理学療法士・作業療法士は主に高齢者や障害者に対して、肩や膝の運動などの集団体操や個別でマッサージを行い現在できることを維持、またこれ以上悪くなるのを防ぐために訓練を行う専門職です。
理学療法士、作業療法士
言語聴覚士は「話す・聞く・食べる」といったことに障害を抱える人を対象にリハビリを行います。具体的に、話すことに障害がある方には口の動きを良くする運動を行い、発声練習等を通して訓練を進めていきます。また、その方によって絵カードや文字などの手がかりを使用して言葉を引き出したりします。
言語聴覚士

必要な資格

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士

栄養・調理

①管理栄養士・栄養士

仕事内容

栄養バランスのとれた献立をつくり、利用者の体調に合わせた食事を作ることで病気等の予防やこれ以上悪くならないようにします。利用者に合った調理方法や盛りつけなど調理員に指導も行います。

必要な資格

管理栄養士、栄養士

②調理員

仕事内容

福祉施設内において、栄養士の作成した献立に基づき、食事作りを行います。
栄養士とともに相談しながら、利用者に合わせて喉に通りやすいとろみをつけた食事にしたり、噛む力が弱い人には細かく刻んだ食事を作るなどを工夫します。一人一人が食べる喜びを実感できるように食事を提供します。

必要な資格

調理師(法人・事業所によっては資格不問の場合もあります。)

その他

①事務職

仕事内容

施設や事業所の事務・経理全般を行います。文書の作成や窓口対応、職員のお給料の計算、施設を運営するお金の管理、施設の設備に問題ないか確認を行います。

必要な資格

簿記・パソコン操作など

②運転手

仕事内容

高齢施設において利用者の自宅と施設間の送迎車による送り迎えや、送迎車に乗り降りする際に利用者が段差などで転ばないように見守り、手助けをします。

必要な資格

運転免許(大型車やハイエース等の運転業務がある方が望ましいです。)
運転手